サロン発の「オリジナル化粧品(PB)」を作るメリット!店販(店舗販売)を成功させる仕組みの作り方

美容室やエステサロンの売上を伸ばす方法というと、施術単価を上げる、新規顧客を増やすといった施策を思い浮かべる方が多いかもしれません。

もう一つの選択肢が、シャンプーやトリートメント、スキンケアなどの「店販」を強化することです。

なかでも、自社ブランドのオリジナル化粧品・PB商品を作れば、既製品を仕入れて販売するだけではなく、サロンの顧客が抱えている髪や肌の悩みをもとに独自の商品を企画できます。

実際に、理美容院の経営を通じて感じた課題をきっかけにシャンプーを開発し、その後、化粧品の製造販売事業へ展開した企業の事例もあります。※1

ただし、オリジナル商品を作っただけで店販売上が伸びるわけではありません。

「誰の、どの悩みのための商品なのか」を明確にし、施術中の提案から購入、自宅での使用、再購入までを一つの流れとして設計することが重要です。

本記事では、美容室やエステサロンがオリジナル化粧品を作るメリットから、商品企画、小ロットOEM、店販をリピートにつなげる仕組みまで解説します。

1. サロンのオリジナル化粧品・PBとは

PBとは「Private Brand(プライベートブランド)」の略で、自社のブランド名で販売する商品のことです。

美容室やエステサロンであれば、

・シャンプー

・トリートメント

・ヘアオイル

・ヘアミルク

・スタイリング剤

・化粧水

・美容液

・クリーム

・クレンジング

・ボディケア

などを、自社オリジナル商品として開発できます。

自社で工場を保有していなくても、OEM会社へ製造を依頼することで商品化できます。

既製品の店販との違い

一般的な店販では、化粧品メーカーや卸会社から完成した商品を仕入れ、サロンで販売します。

一方、オリジナル化粧品では、

「誰に使ってほしいか」

「どのような悩みに応えたいか」

「どのような使用感にしたいか」

「どの価格帯で販売したいか」

「どのようなデザインにしたいか」

などを自社で考えながら商品を作ることができます。

既製品のなかから商品を選ぶのではなく、サロンの顧客に合った商品そのものを企画できることがPBの特徴です。

2. 美容室やエステサロンとPB商品の相性がよい理由

新しく化粧品ブランドを立ち上げる場合、通常は広告やSNSを使って商品の存在を知ってもらうところから始まります。

一方、美容室やエステサロンには、すでに来店している顧客がいます。

さらに、施術やカウンセリングを通して、顧客が何に悩んでいるのかを直接知ることができます。

現場で顧客の悩みを把握できる

美容室であれば、

「カラー後に毛先がパサつく」

「市販のヘアオイルでは重すぎる」

「湿気で髪が広がる」

「頭皮はべたつくのに毛先は乾燥する」

など、顧客から具体的な相談を受ける機会があります。

エステサロンでも、

「自宅でどの化粧品を使えばいいかわからない」

「乾燥しやすい」

「施術後の状態を保つためのケアを知りたい」

といった声を日常的に聞くことができます。

こうした現場で蓄積した顧客の悩みを、そのまま商品企画のヒントにできることがサロン発ブランドの強みです。

理美容院での経験から商品開発へ進んだ企業事例もあり、現場で感じた課題が新しい商品や事業のきっかけになることがあります。※1

商品の背景まで直接説明できる

サロンでは、商品を棚に並べるだけではなく、施術中の会話やカウンセリングを通して、

「なぜこの商品を作ったのか」

「どのような人に合いやすいのか」

「自宅でどう使うのか」

を説明できます。

これは、ドラッグストアやECだけで販売するブランドにはない強みです。

プロによる施術と商品提案を組み合わせられることが、サロン店販の大きな特徴です。

3. サロンがオリジナル化粧品を作る3つのメリット

美容室やエステサロンがPB商品を作るメリットは、大きく3つあります。

① 利益を自社で設計しやすくなる

他社ブランドの商品を販売する場合、メーカーや卸会社から商品を仕入れ、販売価格との差額が利益になります。

PB商品では、

製造原価

+

容器・パッケージ

+

物流費など

↓

販売価格

↓

想定利益

という形で、商品企画の段階から価格設計を考えられます。

そのため、自社の客単価や販売数を踏まえながら商品を設計しやすくなります。

ただし、オリジナル商品にすれば必ず利益率が高くなるわけではありません。

製造数量が少なければ1個あたりの単価が上がりやすいため、販売価格、原価、想定販売数量のバランスを見る必要があります。

② 他店との差別化につながる

複数のサロンが同じメーカーの商品を扱っている場合、店販商品だけで違いを出すのは難しくなります。

自社ブランドなら、

「このサロンでしか買えない商品」

を作れます。

例えば、

「ブリーチやカラーを繰り返す顧客のために作ったヘアオイル」

「施術後のホームケアとして使いやすい美容液」

など、サロンの得意分野と商品を結びつけることができます。

中小企業のブランディングでは、自社の商品やサービスを通じて何を提供したいのかというブランドコンセプトを明確にし、継続して発信することが重要とされています。※2

オリジナル商品は、サロンの考え方や得意分野を目に見える形で表現する手段の一つになります。

③ 来店日以外にも顧客との接点を作れる

美容室への来店が1〜2か月に1回でも、シャンプーやヘアオイルは日常的に使います。

エステサロンでも、美容液やクリームを自宅で継続して使用してもらえれば、来店していない期間にもサロンとの接点を作れます。

例えば、

施術

↓

ホームケア商品の提案

↓

自宅で使用

↓

商品を再購入

↓

次回来店

という流れです。

オリジナル商品を単なる物販ではなく、「サロンで受けたケアを自宅へつなげる商品」として考えることがポイントです。

4. 仕入れ販売から自社ブランドへ移行するメリット

店販商品として他社製品を扱うことには、在庫を比較的導入しやすい、すでに知名度のある商品を販売できるなどのメリットがあります。

一方、自社PBには別の強みがあります。

顧客がサロンブランドそのものを覚えやすい

他社の商品を紹介し、顧客がその商品を気に入った場合、その後はECモールや別の店舗から購入することもできます。

一方、自社オリジナル商品なら、

「このサロンで相談して選んだ商品」

「このサロンが作った商品」

という体験までブランドの一部にできます。

技術と商品をセットで提供できる

例えば、

トリートメント施術

↓

自宅ではオリジナルシャンプー・ヘアオイル

↓

次回来店時に状態を確認

↓

使用方法を調整

という流れを作れば、施術と店販がつながります。

単に「商品を買ってもらう」のではなく、

サロンで整える→自宅で維持する→次回来店時に確認する

というサービス全体を設計できます。

ブランド展開の可能性も広がる

PB商品がサロン内で支持されれば、その後は自社ECなどへ展開する方法もあります。

店販から始めて、将来的に一つのブランドとして育てることも選択肢です。

5. サロン発ブランドの商品企画で大切なこと

オリジナル化粧品を作るとき、

「高級なシャンプーを作りたい」

「人気成分をたくさん配合したい」

と商品から考えてしまうケースがあります。

しかし、サロン発ブランドでは、商品よりも先に顧客の悩みを決めることが重要です。

顧客から繰り返し聞く悩みを探す

まず、日々のカウンセリングでよく聞く悩みを書き出します。

美容室なら、

・カラー後のパサつき

・ブリーチ毛の乾燥

・湿気による広がり

・頭皮の乾燥

・スタイリングが難しい

などがあります。

エステサロンなら、

・乾燥

・ホームケアの選び方

・施術後の保湿

・複数の化粧品を使うのが面倒

などが考えられます。

そのなかから、顧客によく聞かれる悩みと、サロンの得意分野が重なる部分を商品にするとコンセプトを作りやすくなります。

ターゲットをできるだけ具体的にする

例えば、

「髪をきれいにしたい人向けヘアオイル」

より、

「カラーやブリーチを繰り返し、毛先の乾燥や広がりが気になる人向け」

とした方が、商品像が明確になります。

ターゲットが決まれば、

・成分

・テクスチャー

・香り

・容器

・販売価格

・パッケージ

も決めやすくなります。

“できるだけ多くの人に売る商品”ではなく、“自店の顧客が欲しい商品”から考えることが、サロンPBの商品企画では重要です。

6. 美容室・エステサロンで作りやすい商品

初めてオリジナル商品を作る場合、顧客が日常的に使いやすく、施術との関連も説明しやすい商品から検討する方法があります。

美容室ならシャンプー・ヘアケア

美容室では、

・シャンプー

・トリートメント

・ヘアオイル

・ヘアミルク

・スタイリング剤

・頭皮ケア

などが候補になります。

例えば、

カラー特化サロン

→ カラー後のホームケア

髪質改善を強みにするサロン

→ 自宅でまとまりを維持するヘアケア

など、得意な施術と組み合わせると商品コンセプトを作りやすくなります。

エステサロンならホームケア用スキンケア

エステサロンでは、

・クレンジング

・洗顔料

・化粧水

・美容液

・クリーム

・フェイスマスク

・ボディクリーム

などが候補になります。

施術時のカウンセリングを活かし、

「施術後、自宅では何を使えばよいのか」

まで提案できる点が強みです。

最初から多品目を作る必要はない

初めてPBを作る場合、

シャンプー

トリートメント

オイル

ミルク

スタイリング剤

と一気にそろえる必要はありません。

まずは、最も多く相談される悩みに合った1商品から始め、売れ行きや顧客の反応を確認してラインを増やす方法もあります。

7. 店販を成功させる仕組みの作り方

オリジナル商品が完成しても、棚に並べるだけでは店販売上にはつながりにくいでしょう。

商品を作る段階から、

「いつ、誰が、どのように提案するか」

まで考えることが重要です。

① 施術と商品を結びつける

例えばカラー施術後に、

「今日の髪の状態なら、このホームケアがおすすめです」

と説明できれば、商品の必要性が伝わりやすくなります。

商品だけを単独で販売するのではなく、施術の延長として提案します。

② スタッフ全員が商品を説明できるようにする

オリジナル商品では、

「なぜこの商品を作ったのか」

という背景そのものが強みです。

スタッフ間で、

・どんな顧客向けか

・どんなときに使うか

・使用量

・使い方

・他の商品との違い

などを共有しておくと、店舗全体で一貫した提案がしやすくなります。

③ 次回来店時に使用感を確認する

一度販売して終わるのではなく、

「前回の商品はどうでしたか?」

と確認します。

商品が合っていれば再購入につながりますし、合わなければ使い方や別の商品を提案できます。

こうしたやり取りを重ねることで、商品の改善にもつながります。

④ 再購入しやすい導線を作る

シャンプーや美容液がなくなるたびに、購入だけのために来店するのは負担になる場合があります。

自社ECなどから購入できるようにすれば、

店頭で初回購入

↓

自宅で使用

↓

ECで再購入

↓

施術時に状態を確認

という流れを作れます。

店販では初回購入率だけでなく、再購入しやすい仕組みまで考えることが大切です。

8. 小規模サロンでもオリジナル化粧品は作れる?

PB開発に興味があっても、

「大量に作らないといけないのでは」

「在庫を置くスペースがない」

と不安に感じるサロンオーナーもいるでしょう。

化粧品OEMでは、工場ごとにMOQ(Minimum Order Quantity=最低発注数量)が設定されています。

数量は、

・商品カテゴリー

・処方

・容器

・印刷方法

・化粧箱

・製造設備

などによって変わります。

小ロットで始めるメリット

小ロットを選べる場合、

・初期費用を抑えやすい

・在庫リスクを抑えやすい

・顧客の反応を確認できる

・売れ行きを見て追加生産できる

といったメリットがあります。

例えば、小規模サロンであれば、最初から複数商品を作るのではなく、

一番人気の施術と相性がよい商品を1種類だけ作る

という方法もあります。

少なければ少ないほどよいわけではない

一方、小ロットになるほど、1個あたりの製造単価は上がりやすくなります。

そのため、

「最小ロットはいくつか」

だけで判断せず、

・1個あたりの原価

・販売価格

・月に何個売れそうか

・何か月で売り切るか

まで考えることが重要です。

小ロット開発では、在庫リスクと1個あたりの原価のバランスを見ながら製造数量を決めます。

9. サロン向けOEM会社を選ぶポイント

初めてサロンオリジナル商品を作る場合、「製造できるか」だけでOEM会社を選ばない方がよいでしょう。

商品企画から相談できるか

「シャンプーを作りたい」

という依頼だけではなく、

「カラー客の店販を強化したい」

といった目的から相談できるOEM会社であれば、商品コンセプトを整理しやすくなります。

小ロットに対応できるか

自店で販売できる数量に合ったMOQであるかも確認します。

その際、中身の製造数量だけでなく、

・容器

・ラベル

・化粧箱

・印刷

などの最低発注数量も確認しておくことが大切です。

容器・パッケージまで相談できるか

PB商品は、中身だけでなく見た目もブランドの一部です。

サロンの内装や世界観と、

・ボトル

・カラー

・ロゴ

・ラベル

・外箱

を統一できると、店頭でもブランドとして認識されやすくなります。

販売まで考えて相談できるか

中小企業の商品開発では、商品そのものだけでなく、価格設定、販売チャネル、プロモーションまで一連の流れとして考えることが重要とされています。※2

「作る会社」だけではなく、販売後まで見据えた商品企画を相談できるかもOEM会社選びのポイントです。

10. Beauty Creatorsなら商品企画から相談できる

サロンPBで大切なのは、

「何を製造できるか」

だけではありません。

「サロンの顧客に何を提案すると喜ばれるか」から商品を考えることが重要です。

Beauty Creatorsでは、商品企画から処方、原料、容器、パッケージまで、オリジナル化粧品の開発をまとめて相談できます。

「作りたい商品」が決まっていない段階から相談できる

例えば、

「店販売上を増やしたい」

「カラー客向けの商品を作りたい」

「エステ後のホームケア商品を作りたい」

という段階から、

ターゲット

↓

顧客の悩み

↓

商品カテゴリー

↓

処方・使用感

↓

容器・パッケージ

↓

販売価格

まで整理していきます。

「シャンプーを作る」と先に商品を決めるのではなく、サロンの顧客と売り方から逆算して商品を考えられます。

国内外の工場から条件に合う製造方法を検討できる

サロンの規模や予算によって、

・必要なロット

・作りたい処方

・容器

・原価

・希望納期

は異なります。

Beauty Creatorsでは、日本だけでなく韓国や中国をはじめとした国内外の工場の選択肢から、商品の条件に合った製造方法を検討します。

サロン店販からブランド展開も考えられる

最初はサロンで販売するための商品でも、支持が広がれば、

・自社EC

・他サロン

・小売店舗

などへの展開を考えることもできます。

そのため、初回の商品開発時から、

「サロン店販だけで終えるのか」

「将来的にブランドとして広げたいのか」

まで考えて商品を設計しておくことも大切です。

「自分のサロンだから作れる商品を持ちたい」という段階から、商品企画について相談できます。

11. まとめ

美容室やエステサロンがオリジナル化粧品を作るメリットは、単に店販商品を一つ増やせることだけではありません。

主なメリットとして、

・利益を自社で設計しやすくなる

・他店との差別化につながる

・来店日以外にも顧客との接点を作れる

ことが挙げられます。

特にサロンには、顧客の髪や肌を直接見て、悩みを聞いているという強みがあります。

その現場の声から、

「カラー後の髪のためのヘアケア」

「施術後に自宅で使う美容液」

「美容初心者でも続けやすいホームケア」

などを商品化すれば、一般的な化粧品ブランドとは異なる商品コンセプトを作れます。

また、PB開発では商品を完成させることだけをゴールにせず、

施術

↓

商品提案

↓

自宅で使用

↓

再購入

↓

次回来店

という仕組みまで考えることが重要です。

Beauty Creatorsでは、サロンの顧客層や得意な施術、予算、想定販売数量などを踏まえながら、商品企画からOEM、容器・パッケージまで相談できます。

「店販をもっと伸ばしたい」「自分のサロンにしかない商品を作りたい」という段階から、オリジナル化粧品の開発を検討してみてはいかがでしょうか。

参考文献
※1 独立行政法人 中小企業基盤整備機構 J-Net21「沖縄発 安心・安全を全面に、顧客の心をつかむ化粧品製造販売【株式会社ポイントピュール】」

※2 独立行政法人 中小企業基盤整備機構 J-Net21「コーポレートブランディング」

美容室やエステサロンの売上を伸ばす方法というと、施術単価を上げる、新規顧客を増やすといった施策を思い浮かべる方が多いかもしれません。

もう一つの選択肢が、シャンプーやトリートメント、スキンケアなどの「店販」を強化することです。

なかでも、自社ブランドのオリジナル化粧品・PB商品を作れば、既製品を仕入れて販売するだけではなく、サロンの顧客が抱えている髪や肌の悩みをもとに独自の商品を企画できます。

実際に、理美容院の経営を通じて感じた課題をきっかけにシャンプーを開発し、その後、化粧品の製造販売事業へ展開した企業の事例もあります。※1

ただし、オリジナル商品を作っただけで店販売上が伸びるわけではありません。

「誰の、どの悩みのための商品なのか」を明確にし、施術中の提案から購入、自宅での使用、再購入までを一つの流れとして設計することが重要です。

本記事では、美容室やエステサロンがオリジナル化粧品を作るメリットから、商品企画、小ロットOEM、店販をリピートにつなげる仕組みまで解説します。

1. サロンのオリジナル化粧品・PBとは

PBとは「Private Brand(プライベートブランド)」の略で、自社のブランド名で販売する商品のことです。

美容室やエステサロンであれば、

・シャンプー

・トリートメント

・ヘアオイル

・ヘアミルク

・スタイリング剤

・化粧水

・美容液

・クリーム

・クレンジング

・ボディケア

などを、自社オリジナル商品として開発できます。

自社で工場を保有していなくても、OEM会社へ製造を依頼することで商品化できます。

既製品の店販との違い

一般的な店販では、化粧品メーカーや卸会社から完成した商品を仕入れ、サロンで販売します。

一方、オリジナル化粧品では、

「誰に使ってほしいか」

「どのような悩みに応えたいか」

「どのような使用感にしたいか」

「どの価格帯で販売したいか」

「どのようなデザインにしたいか」

などを自社で考えながら商品を作ることができます。

既製品のなかから商品を選ぶのではなく、サロンの顧客に合った商品そのものを企画できることがPBの特徴です。

2. 美容室やエステサロンとPB商品の相性がよい理由

新しく化粧品ブランドを立ち上げる場合、通常は広告やSNSを使って商品の存在を知ってもらうところから始まります。

一方、美容室やエステサロンには、すでに来店している顧客がいます。

さらに、施術やカウンセリングを通して、顧客が何に悩んでいるのかを直接知ることができます。

現場で顧客の悩みを把握できる

美容室であれば、

「カラー後に毛先がパサつく」

「市販のヘアオイルでは重すぎる」

「湿気で髪が広がる」

「頭皮はべたつくのに毛先は乾燥する」

など、顧客から具体的な相談を受ける機会があります。

エステサロンでも、

「自宅でどの化粧品を使えばいいかわからない」

「乾燥しやすい」

「施術後の状態を保つためのケアを知りたい」

といった声を日常的に聞くことができます。

こうした現場で蓄積した顧客の悩みを、そのまま商品企画のヒントにできることがサロン発ブランドの強みです。

理美容院での経験から商品開発へ進んだ企業事例もあり、現場で感じた課題が新しい商品や事業のきっかけになることがあります。※1

商品の背景まで直接説明できる

サロンでは、商品を棚に並べるだけではなく、施術中の会話やカウンセリングを通して、

「なぜこの商品を作ったのか」

「どのような人に合いやすいのか」

「自宅でどう使うのか」

を説明できます。

これは、ドラッグストアやECだけで販売するブランドにはない強みです。

プロによる施術と商品提案を組み合わせられることが、サロン店販の大きな特徴です。

3. サロンがオリジナル化粧品を作る3つのメリット

美容室やエステサロンがPB商品を作るメリットは、大きく3つあります。

① 利益を自社で設計しやすくなる

他社ブランドの商品を販売する場合、メーカーや卸会社から商品を仕入れ、販売価格との差額が利益になります。

PB商品では、

製造原価

+

容器・パッケージ

+

物流費など

↓

販売価格

↓

想定利益

という形で、商品企画の段階から価格設計を考えられます。

そのため、自社の客単価や販売数を踏まえながら商品を設計しやすくなります。

ただし、オリジナル商品にすれば必ず利益率が高くなるわけではありません。

製造数量が少なければ1個あたりの単価が上がりやすいため、販売価格、原価、想定販売数量のバランスを見る必要があります。

② 他店との差別化につながる

複数のサロンが同じメーカーの商品を扱っている場合、店販商品だけで違いを出すのは難しくなります。

自社ブランドなら、

「このサロンでしか買えない商品」

を作れます。

例えば、

「ブリーチやカラーを繰り返す顧客のために作ったヘアオイル」

「施術後のホームケアとして使いやすい美容液」

など、サロンの得意分野と商品を結びつけることができます。

中小企業のブランディングでは、自社の商品やサービスを通じて何を提供したいのかというブランドコンセプトを明確にし、継続して発信することが重要とされています。※2

オリジナル商品は、サロンの考え方や得意分野を目に見える形で表現する手段の一つになります。

③ 来店日以外にも顧客との接点を作れる

美容室への来店が1〜2か月に1回でも、シャンプーやヘアオイルは日常的に使います。

エステサロンでも、美容液やクリームを自宅で継続して使用してもらえれば、来店していない期間にもサロンとの接点を作れます。

例えば、

施術

↓

ホームケア商品の提案

↓

自宅で使用

↓

商品を再購入

↓

次回来店

という流れです。

オリジナル商品を単なる物販ではなく、「サロンで受けたケアを自宅へつなげる商品」として考えることがポイントです。

4. 仕入れ販売から自社ブランドへ移行するメリット

店販商品として他社製品を扱うことには、在庫を比較的導入しやすい、すでに知名度のある商品を販売できるなどのメリットがあります。

一方、自社PBには別の強みがあります。

顧客がサロンブランドそのものを覚えやすい

他社の商品を紹介し、顧客がその商品を気に入った場合、その後はECモールや別の店舗から購入することもできます。

一方、自社オリジナル商品なら、

「このサロンで相談して選んだ商品」

「このサロンが作った商品」

という体験までブランドの一部にできます。

技術と商品をセットで提供できる

例えば、

トリートメント施術

↓

自宅ではオリジナルシャンプー・ヘアオイル

↓

次回来店時に状態を確認

↓

使用方法を調整

という流れを作れば、施術と店販がつながります。

単に「商品を買ってもらう」のではなく、

サロンで整える→自宅で維持する→次回来店時に確認する

というサービス全体を設計できます。

ブランド展開の可能性も広がる

PB商品がサロン内で支持されれば、その後は自社ECなどへ展開する方法もあります。

店販から始めて、将来的に一つのブランドとして育てることも選択肢です。

5. サロン発ブランドの商品企画で大切なこと

オリジナル化粧品を作るとき、

「高級なシャンプーを作りたい」

「人気成分をたくさん配合したい」

と商品から考えてしまうケースがあります。

しかし、サロン発ブランドでは、商品よりも先に顧客の悩みを決めることが重要です。

顧客から繰り返し聞く悩みを探す

まず、日々のカウンセリングでよく聞く悩みを書き出します。

美容室なら、

・カラー後のパサつき

・ブリーチ毛の乾燥

・湿気による広がり

・頭皮の乾燥

・スタイリングが難しい

などがあります。

エステサロンなら、

・乾燥

・ホームケアの選び方

・施術後の保湿

・複数の化粧品を使うのが面倒

などが考えられます。

そのなかから、顧客によく聞かれる悩みと、サロンの得意分野が重なる部分を商品にするとコンセプトを作りやすくなります。

ターゲットをできるだけ具体的にする

例えば、

「髪をきれいにしたい人向けヘアオイル」

より、

「カラーやブリーチを繰り返し、毛先の乾燥や広がりが気になる人向け」

とした方が、商品像が明確になります。

ターゲットが決まれば、

・成分

・テクスチャー

・香り

・容器

・販売価格

・パッケージ

も決めやすくなります。

“できるだけ多くの人に売る商品”ではなく、“自店の顧客が欲しい商品”から考えることが、サロンPBの商品企画では重要です。

6. 美容室・エステサロンで作りやすい商品

初めてオリジナル商品を作る場合、顧客が日常的に使いやすく、施術との関連も説明しやすい商品から検討する方法があります。

美容室ならシャンプー・ヘアケア

美容室では、

・シャンプー

・トリートメント

・ヘアオイル

・ヘアミルク

・スタイリング剤

・頭皮ケア

などが候補になります。

例えば、

カラー特化サロン

→ カラー後のホームケア

髪質改善を強みにするサロン

→ 自宅でまとまりを維持するヘアケア

など、得意な施術と組み合わせると商品コンセプトを作りやすくなります。

エステサロンならホームケア用スキンケア

エステサロンでは、

・クレンジング

・洗顔料

・化粧水

・美容液

・クリーム

・フェイスマスク

・ボディクリーム

などが候補になります。

施術時のカウンセリングを活かし、

「施術後、自宅では何を使えばよいのか」

まで提案できる点が強みです。

最初から多品目を作る必要はない

初めてPBを作る場合、

シャンプー

トリートメント

オイル

ミルク

スタイリング剤

と一気にそろえる必要はありません。

まずは、最も多く相談される悩みに合った1商品から始め、売れ行きや顧客の反応を確認してラインを増やす方法もあります。

7. 店販を成功させる仕組みの作り方

オリジナル商品が完成しても、棚に並べるだけでは店販売上にはつながりにくいでしょう。

商品を作る段階から、

「いつ、誰が、どのように提案するか」

まで考えることが重要です。

① 施術と商品を結びつける

例えばカラー施術後に、

「今日の髪の状態なら、このホームケアがおすすめです」

と説明できれば、商品の必要性が伝わりやすくなります。

商品だけを単独で販売するのではなく、施術の延長として提案します。

② スタッフ全員が商品を説明できるようにする

オリジナル商品では、

「なぜこの商品を作ったのか」

という背景そのものが強みです。

スタッフ間で、

・どんな顧客向けか

・どんなときに使うか

・使用量

・使い方

・他の商品との違い

などを共有しておくと、店舗全体で一貫した提案がしやすくなります。

③ 次回来店時に使用感を確認する

一度販売して終わるのではなく、

「前回の商品はどうでしたか?」

と確認します。

商品が合っていれば再購入につながりますし、合わなければ使い方や別の商品を提案できます。

こうしたやり取りを重ねることで、商品の改善にもつながります。

④ 再購入しやすい導線を作る

シャンプーや美容液がなくなるたびに、購入だけのために来店するのは負担になる場合があります。

自社ECなどから購入できるようにすれば、

店頭で初回購入

↓

自宅で使用

↓

ECで再購入

↓

施術時に状態を確認

という流れを作れます。

店販では初回購入率だけでなく、再購入しやすい仕組みまで考えることが大切です。

8. 小規模サロンでもオリジナル化粧品は作れる?

PB開発に興味があっても、

「大量に作らないといけないのでは」

「在庫を置くスペースがない」

と不安に感じるサロンオーナーもいるでしょう。

化粧品OEMでは、工場ごとにMOQ(Minimum Order Quantity=最低発注数量)が設定されています。

数量は、

・商品カテゴリー

・処方

・容器

・印刷方法

・化粧箱

・製造設備

などによって変わります。

小ロットで始めるメリット

小ロットを選べる場合、

・初期費用を抑えやすい

・在庫リスクを抑えやすい

・顧客の反応を確認できる

・売れ行きを見て追加生産できる

といったメリットがあります。

例えば、小規模サロンであれば、最初から複数商品を作るのではなく、

一番人気の施術と相性がよい商品を1種類だけ作る

という方法もあります。

少なければ少ないほどよいわけではない

一方、小ロットになるほど、1個あたりの製造単価は上がりやすくなります。

そのため、

「最小ロットはいくつか」

だけで判断せず、

・1個あたりの原価

・販売価格

・月に何個売れそうか

・何か月で売り切るか

まで考えることが重要です。

小ロット開発では、在庫リスクと1個あたりの原価のバランスを見ながら製造数量を決めます。

9. サロン向けOEM会社を選ぶポイント

初めてサロンオリジナル商品を作る場合、「製造できるか」だけでOEM会社を選ばない方がよいでしょう。

商品企画から相談できるか

「シャンプーを作りたい」

という依頼だけではなく、

「カラー客の店販を強化したい」

といった目的から相談できるOEM会社であれば、商品コンセプトを整理しやすくなります。

小ロットに対応できるか

自店で販売できる数量に合ったMOQであるかも確認します。

その際、中身の製造数量だけでなく、

・容器

・ラベル

・化粧箱

・印刷

などの最低発注数量も確認しておくことが大切です。

容器・パッケージまで相談できるか

PB商品は、中身だけでなく見た目もブランドの一部です。

サロンの内装や世界観と、

・ボトル

・カラー

・ロゴ

・ラベル

・外箱

を統一できると、店頭でもブランドとして認識されやすくなります。

販売まで考えて相談できるか

中小企業の商品開発では、商品そのものだけでなく、価格設定、販売チャネル、プロモーションまで一連の流れとして考えることが重要とされています。※2

「作る会社」だけではなく、販売後まで見据えた商品企画を相談できるかもOEM会社選びのポイントです。

10. Beauty Creatorsなら商品企画から相談できる

サロンPBで大切なのは、

「何を製造できるか」

だけではありません。

「サロンの顧客に何を提案すると喜ばれるか」から商品を考えることが重要です。

Beauty Creatorsでは、商品企画から処方、原料、容器、パッケージまで、オリジナル化粧品の開発をまとめて相談できます。

「作りたい商品」が決まっていない段階から相談できる

例えば、

「店販売上を増やしたい」

「カラー客向けの商品を作りたい」

「エステ後のホームケア商品を作りたい」

という段階から、

ターゲット

↓

顧客の悩み

↓

商品カテゴリー

↓

処方・使用感

↓

容器・パッケージ

↓

販売価格

まで整理していきます。

「シャンプーを作る」と先に商品を決めるのではなく、サロンの顧客と売り方から逆算して商品を考えられます。

国内外の工場から条件に合う製造方法を検討できる

サロンの規模や予算によって、

・必要なロット

・作りたい処方

・容器

・原価

・希望納期

は異なります。

Beauty Creatorsでは、日本だけでなく韓国や中国をはじめとした国内外の工場の選択肢から、商品の条件に合った製造方法を検討します。

サロン店販からブランド展開も考えられる

最初はサロンで販売するための商品でも、支持が広がれば、

・自社EC

・他サロン

・小売店舗

などへの展開を考えることもできます。

そのため、初回の商品開発時から、

「サロン店販だけで終えるのか」

「将来的にブランドとして広げたいのか」

まで考えて商品を設計しておくことも大切です。

「自分のサロンだから作れる商品を持ちたい」という段階から、商品企画について相談できます。

11. まとめ

美容室やエステサロンがオリジナル化粧品を作るメリットは、単に店販商品を一つ増やせることだけではありません。

主なメリットとして、

・利益を自社で設計しやすくなる

・他店との差別化につながる

・来店日以外にも顧客との接点を作れる

ことが挙げられます。

特にサロンには、顧客の髪や肌を直接見て、悩みを聞いているという強みがあります。

その現場の声から、

「カラー後の髪のためのヘアケア」

「施術後に自宅で使う美容液」

「美容初心者でも続けやすいホームケア」

などを商品化すれば、一般的な化粧品ブランドとは異なる商品コンセプトを作れます。

また、PB開発では商品を完成させることだけをゴールにせず、

施術

↓

商品提案

↓

自宅で使用

↓

再購入

↓

次回来店

という仕組みまで考えることが重要です。

Beauty Creatorsでは、サロンの顧客層や得意な施術、予算、想定販売数量などを踏まえながら、商品企画からOEM、容器・パッケージまで相談できます。

「店販をもっと伸ばしたい」「自分のサロンにしかない商品を作りたい」という段階から、オリジナル化粧品の開発を検討してみてはいかがでしょうか。

参考文献
※1 独立行政法人 中小企業基盤整備機構 J-Net21「沖縄発 安心・安全を全面に、顧客の心をつかむ化粧品製造販売【株式会社ポイントピュール】」


※2 独立行政法人 中小企業基盤整備機構 J-Net21「コーポレートブランディング」