メンズコスメ・ジェンダーレスコスメ市場の現在。新規参入で狙うべきニッチなターゲットとは

男性が化粧水や美容液を使うことは、以前より身近になりました。

最近ではスキンケアだけでなく、BBクリームやコンシーラー、アイブロウなど、男性が使う化粧品の選択肢も広がっています。

TPCマーケティングリサーチによると、メンズコスメ市場は過去10年間で約1.2倍に拡大しています。また、男性の化粧品は一時的なトレンドとしてではなく、日常的な習慣として使われる段階へ変化していると分析されています。※1

一方で、新しくメンズコスメ市場へ参入する企業が、既存ブランドと同じような「男性用化粧水」や「男性用洗顔料」を作るだけでは、差別化が難しい場合があります。

また、美容市場では性別による境界が薄くなりつつあり、男性専用品だけでなく、性別を限定しない商品や家族・パートナーと共有できる商品にも開発余地があります。※2 ※3

そのため、これから男性化粧品を企画するなら、「男性向け」だけで終わらせず、年代・悩み・美容習慣・使用シーンまでターゲットを細分化することが重要です。

本記事では、メンズコスメ市場のトレンドから、ジェンダーレスコスメ、新規ブランドが検討したいニッチ市場、OEMで商品を企画するときのポイントまで解説します。

1. メンズコスメ市場の現在とトレンド

メンズコスメというと、以前はシェービング剤や洗顔料、整髪料などが中心でした。

現在では、

・化粧水

・乳液

・美容液

・クリーム

・オールインワン

・日焼け止め

・BBクリーム

・コンシーラー

・アイブロウ

・リップケア

など、顔に使用する商品の選択肢も増えています。

ただし、メンズコスメ市場全体を「すべて伸びている市場」と捉えるのは適切ではありません。

富士経済によると、2025年のメンズ整肌料市場は326億円が見込まれ、2024年比4.5%増とされています。特に、手軽に使用できるオールインワンタイプや、高機能化した商品の需要が市場を支えています。※4

つまり、今のメンズコスメ市場では、単に男性向けの商品を作るのではなく、需要が伸びているカテゴリーや具体的な悩みを見つけることが重要です。

40〜60代にもスキンケア習慣が広がっている

メンズ美容というと、Z世代や20代など若い男性をイメージするかもしれません。

しかし、狙うべき層は若年層だけではありません。

TPCマーケティングリサーチが2025年に行った調査の事前調査では、自分の意思でスキンケア化粧品を選び、購入・使用している男性は、40代で4割強、50代でも4割弱でした。※5

さらに同社の市場分析では、人口構成を加味すると、自分でスキンケアを購入・使用するユーザー数は若年層より40〜60代の方が多く、購入金額を含めた市場規模でも40〜50代の存在感が大きいと分析されています。※1

「メンズコスメ=若者向け」と考えず、ミドル世代まで視野を広げることで、新しい商品企画が生まれます。

2. 男性の化粧品が「トレンド」から「習慣」へ

近年のメンズコスメ市場で注目したいのが、化粧品を使う目的の変化です。

TPCマーケティングリサーチでは、従来の男性化粧品は「身だしなみ」、コロナ禍では「自己表現」としての使用が広がり、現在は「日常的な習慣」として使われる段階へ移っていると分析しています。※1

一時的な流行として買うのではなく、

「毎朝化粧水を使う」

「洗顔後に保湿する」

「出勤前に肌を整える」

といった日常のルーティンへ入り始めているということです。

この変化は、化粧品ブランドにとっても重要です。

「美容好き」だけがターゲットではない

男性の美容ニーズは一つではありません。

TPCマーケティングリサーチでは、男性の美容意識を、

・積極的美容タイプ

・モテ美容タイプ

・若みせ美容タイプ

・エントリー美容タイプ

・身だしなみ美容タイプ

など、複数のクラスターに分けて分析しています。※6

つまり、

「美容が趣味の男性」

だけではなく、

「最低限きれいにしておきたい」

「仕事で清潔感を出したい」

「老けて見えるのが気になってきた」

「何を使えばいいかわからない」

といった層にも商品開発の余地があります。

男性化粧品を企画するときは、美容感度だけではなく「なぜその人が化粧品を使うのか」まで考えることがポイントです。

3. 今「男性専用」だけに絞らない方がよい理由

メンズコスメを企画すると、

「男性専用の商品にする」

「パッケージを黒くする」

「FOR MENと表示する」

と考えがちです。

しかし、これからの商品開発では別の選択肢もあります。

ミンテルは、美容市場では性別の垣根が薄れつつあり、日本でも男性向けスキンケアやメイク商品への関心が高まっていると分析しています。※2

男性も「男性用」だけを選ぶわけではない

スキンケアを選ぶ際、

「男性用だから買う」

という人だけではありません。

使用感、成分、香り、ブランドイメージ、価格などを見て、ユニセックス商品を選ぶ人も考えられます。

そのため、

「30代男性専用美容液」

と限定するのではなく、

「べたつきを抑えながら保湿したい人向け」

と悩みを軸にすれば、男性をメインターゲットにしつつ、性別を問わず販売することもできます。

日本では「ジェンダーレス」と書かない方法もある

ここで注意したいのが、商品そのものをジェンダーレスにすることと、「ジェンダーレスコスメ」と大きく宣伝することは別だという点です。

ミンテルが2023年に行った調査では、日本では「ジェンダーレスコスメ」という言葉自体を聞いたことがない人が56%でした。同社は、日本ではあえて「ジェンダーレス」という言葉を前面に出さず、誰でも自然に使える商品として設計する方法も考えられるとしています。※3

これは新規ブランドにとって重要なヒントです。

「ジェンダーレス」を売るのではなく、“結果として男女どちらも使いやすい商品”を作るという考え方があります。

4. メンズコスメ市場で狙いたい5つのニッチ

後発ブランドが大手メーカーと同じ商品を作ると、知名度や広告費で競争になりやすくなります。

そこで、新規参入では市場をさらに細分化して考えます。

① 40〜50代男性向けの簡単エイジングケア

注目したいのがミドル世代です。

TPCマーケティングリサーチでは、中高年男性の化粧品使用が日常的な習慣へ変化しており、中高年をターゲットにしたブランドの成長もみられるとしています。※1

たとえば、

・乾燥が気になる

・肌のハリ不足が気になり始めた

・ひげそり後に乾燥する

・若い頃と同じケアでは物足りなくなった

・何種類もの化粧品を使うのは面倒

といった人に向けた商品です。

TPCの調査では、中高年層には「自分に必要なアイテムや使い方がわからない」という悩みもみられています。※5

そこで、

「40代から始める、洗顔後1本のケア」

のように、エイジングケアと簡単さを組み合わせる方法があります。

オールインワン美容液やオールインワンジェルは、こうしたコンセプトと相性がよい商品です。

② Z世代向け「バレにくい」BBクリーム

若い男性向けでは、スキンケアだけでなくベースメイクも企画の候補になります。

ただし、

「ファンデーションを塗りたい」

という人だけを想定する必要はありません。

・青ひげを自然に目立ちにくくしたい

・ニキビ跡や色ムラをカバーしたい

・テカリを抑えたい

・毛穴を自然にぼかしたい

・肌をきれいに見せたいが厚塗りにはしたくない

といったニーズから商品を考えます。

商品企画としては、

「メイクするためのBB」ではなく「素肌を自然に整えて見せるBB」

という切り口です。

男性が初めて使用することも想定し、色選びを簡単にする、手で塗りやすくするなど、使用ハードルを下げることも重要です。

③ 美容初心者向け「これ1本」コスメ

40〜50代だけでなく、若年層にも「何を使えばいいかわからない」という層はいます。

そこで、

洗顔

↓

1本塗る

だけで完結する商品を企画します。

たとえば、

・オールインワンジェル

・オールインワン美容液

・保湿+UVケアを考えた朝用アイテム

などです。

成分を増やすだけでなく、“迷わず使えること”そのものを商品価値にする考え方です。

④ 敏感に感じる肌を意識した男性向けスキンケア

TPCマーケティングリサーチの2025年調査では、自身の肌を敏感だと感じている男性が52.3%でした。調査対象や定義には注意が必要ですが、同社は男性化粧品の商品開発において、肌を敏感に感じるかどうかを一つの軸にできると分析しています。※5

たとえば、

・ひげそり後の乾燥が気になる人

・刺激感の少ない使用感を好む人

・香りの強い商品を避けたい人

などを想定した商品企画が考えられます。

「男性=皮脂対策」という固定観念だけで考えないことがポイントです。

⑤ 家族・パートナーで使えるシェアコスメ

ジェンダーレスコスメの一つの方向性が、家族やパートナーで共有する「シェア美容」です。

ミンテルは、日本市場では家族全員で使える商品にジェンダーレス製品開発の余地があるとしています。※3

たとえば、

・男女ともに使いやすい保湿化粧水

・香りを抑えたボディケア

・大容量のスキンケア

・家族で使えるフェイス&ボディクリーム

などです。

「男性用」「女性用」をそれぞれ買うのではなく、

“洗面台に1本置いて、みんなで使う”

という使用シーンから商品を考えます。

5. 男性化粧品の企画で重視したいテクスチャー

男性向け化粧品では、成分だけでなく使用感も重要です。

特に、美容習慣がまだ定着していないターゲットでは、1回使ったときの不快感が継続使用を妨げる可能性があります。

① べたつきにくい

男性向けの商品では、

・塗った後にさらっとする

・髪が顔に付きにくい

・手に残りにくい

・朝でも使いやすい

といったテクスチャーを検討できます。

ただし、単に軽くすればよいわけではありません。

保湿感を確保しながら、表面のべたつきを抑えるなど、ターゲットが求める使用感とのバランスを取ります。

② 使う工程を増やしすぎない

美容初心者に、

化粧水

↓

美容液

↓

乳液

↓

クリーム

という4ステップを最初から求めると、継続しにくい場合があります。

まずは1〜2アイテムで完結する設計にし、ブランドへの関心が高まった後に美容液などを追加する方法もあります。

③ 香りも男性向けに寄せすぎない

「男性用だから強いウッディ系」という決め方も避けたいところです。

無香料や、ほのかなシトラス、ハーバルなど、幅広い人が使いやすい設計も候補になります。

特にジェンダーレスコスメをOEMで作る場合は、香りも性別ではなく使用シーンから考えることがポイントです。

6. メンズコスメのパッケージはどう作る?

男性向け化粧品では、黒、ネイビー、シルバーなどが定番として使われてきました。

しかし、新規ブランドまで同じデザインにすると、店頭やECで似た印象になりやすくなります。

「男性らしい色」に限定しない

たとえば、

・オフホワイト

・グレージュ

・チャコールグレー

・深いグリーン

・透明感のある容器

などを使えば、男性にも女性にも手に取りやすいデザインを作れます。

ミドル男性向けなら上質感、Z世代向けならファッション性など、ターゲットごとに世界観を変えることも重要です。

初心者には「何に使う商品か」を伝える

美容初心者にとって、

「SERUM」

「ESSENCE」

だけでは、いつ使用する商品なのかわかりにくい場合があります。

ECサイトや外箱などで、

「洗顔後これ1本」

「朝晩2プッシュ」

「肌を自然に整える」

など、使い方が理解しやすい設計を検討します。

おしゃれにするだけでなく、初めて化粧品を使う男性でも迷わないことがパッケージ設計のポイントです。

7. ジェンダーレスコスメをOEMで作るポイント

ジェンダーレスコスメのOEMでは、単純に男性と女性の中間のデザインを作ればよいわけではありません。

まず、

「誰に使ってほしいのか」

「どんな場面で使うのか」

を決めます。

たとえば、

「夫婦で一緒に使えるスキンケア」

なら、

・性別を問わず使いやすいテクスチャー

・強すぎない香り

・洗面台になじむデザイン

・2人で使っても続けやすい容量

などの商品仕様が考えられます。

一方、

「20代男性をメインターゲットにするが、女性でも使えるBBクリーム」

であれば、性別よりも自然な仕上がりや色展開を重視します。

ジェンダーレスとはターゲットを決めないことではありません。メインターゲットを明確にしながら、性別による不要な制限を設けない商品設計がポイントです。

8. 男性化粧品をOEMで企画する流れ

男性化粧品の企画では、最初に「化粧水を作る」とアイテムを決める方法だけではありません。

ターゲットの悩みから逆算すると、より差別化しやすくなります。

① 誰に売るかを決める

たとえば、

「男性向けスキンケア」

ではなく、

「45歳前後で、スキンケアはほぼ初心者。最近乾燥やハリ不足が気になるが、複数の化粧品を使うのは面倒」

まで具体化します。

② どの悩みを解決する商品かを決める

次に、

・乾燥

・べたつき

・時短

・自然な肌補整

・年齢に応じたケア

など、中心となるニーズを決めます。

③ 商品の形を決める

ターゲットに合わせて、

・ローション

・美容液

・ジェル

・オールインワン

・BBクリーム

・スティック

などを選びます。

④ テクスチャー・香りを決める

商品カテゴリーが同じでも、使用感によって印象は大きく変わります。

試作段階ではターゲットに近い男性にも使用してもらい、

「べたつかないか」

「香りが強すぎないか」

「使い方が難しくないか」

などを確認すると、商品改善につなげやすくなります。

⑤ 容器とパッケージを決める

ターゲットの生活を想定して選びます。

朝の時短商品ならポンプ式、外出先で使用するならコンパクトな容器など、デザインと使いやすさの両方を考えます。

9. Beauty Creatorsならニッチ市場から企画できる

これからメンズコスメ市場へ参入するときに、

「男性向け美容液を作りたい」

だけでは、競合商品との差が出にくいことがあります。

重要なのは、

「誰に、どんな理由で選んでもらうのか」

まで考えて商品を企画することです。

Beauty Creatorsでは、韓国・中国をはじめとする世界中の工場の選択肢から、ブランドコンセプトに合った化粧品開発をサポートしています。

市場の切り口から商品を考えられる

たとえば、

「ミドル男性市場を狙いたい」

という段階から、

40〜50代男性×エイジングケア×オールインワン×べたつきにくい使用感

と商品コンセプトを具体化できます。

また、

Z世代×肌を自然に整える×BBクリーム×メイク感を出しにくい仕上がり

など、ターゲットとニーズを掛け合わせた企画も考えられます。

メンズ・ジェンダーレスの両方から検討できる

企画段階では、「男性専用品にするか、ジェンダーレス商品にするか」が決まっていなくても問題ありません。

ターゲット、販路、価格帯、ブランドの将来的な展開まで考えながら、

・男性専用ブランド

・男女共用ブランド

・シェアコスメ

・特定の悩みに特化したブランド

などを比較できます。

国内外の工場から適した商品を探せる

スキンケア、BBクリーム、コンシーラー、アイブロウなど、作る商品によって得意な工場は異なります。

Beauty Creatorsでは、国内外の工場から、商品カテゴリー、予算、MOQなどの条件に合わせて開発方法を検討できます。

「メンズコスメ市場へ参入したいけれど、何を作ればよいかわからない」という段階から、ニッチ市場の選定と商品企画を相談できます。

10. まとめ

メンズコスメ市場は、この10年間で拡大し、男性にとって化粧品は一時的なトレンドから日常的な習慣へと変化しつつあります。※1

一方で、これから参入するブランドが「男性専用の商品」を作るだけでは、既存商品との差別化が難しい場合があります。

新規ブランドでは、

・40〜50代男性向けの簡単エイジングケア

・Z世代向けの自然なBBクリーム

・美容初心者向けオールインワン

・肌を敏感に感じる男性を意識したスキンケア

・家族やパートナーで使えるシェアコスメ

など、年代・悩み・美容習慣・使用シーンまで細分化して市場を見ることが重要です。

また、男性専用品だけでなく、性別を限定しない商品にも開発余地があります。

ただし、日本では「ジェンダーレス」という言葉そのものを前面に出すのではなく、誰でも自然に使いやすい商品として設計する方法も考えられます。※3

Beauty Creatorsでは、国内外の工場ネットワークを活用し、ターゲット設定から処方、テクスチャー、容器、パッケージまで含めた男性化粧品のOEM開発をサポートしています。

「メンズコスメ市場に参入したいものの、商品アイデアがまだ決まっていない」という場合も、企画段階からご相談ください。

参考文献
※1 TPCマーケティングリサーチ「『2025年 メンズコスメの市場分析調査』調査のポイント」
※2 ミンテルジャパン「世界で急成長する男性美容市場、日本でも同じ兆候が」
※3 ミンテルジャパン「ジェンダーレスコスメで男性が表現したいのは、『男性らしさ』」
※4 富士経済「メンズコスメティックス、ヘアケア・ヘアメイク化粧品の国内市場を調査」
※5 TPCマーケティングリサーチ「『2025年 男性の化粧品の使用実態と商品ニーズ』調査のポイント」
※6 TPCマーケティングリサーチ「2025年 男性の化粧品の使用実態と商品ニーズについて調査結果を発表」

男性が化粧水や美容液を使うことは、以前より身近になりました。

最近ではスキンケアだけでなく、BBクリームやコンシーラー、アイブロウなど、男性が使う化粧品の選択肢も広がっています。

TPCマーケティングリサーチによると、メンズコスメ市場は過去10年間で約1.2倍に拡大しています。また、男性の化粧品は一時的なトレンドとしてではなく、日常的な習慣として使われる段階へ変化していると分析されています。※1

一方で、新しくメンズコスメ市場へ参入する企業が、既存ブランドと同じような「男性用化粧水」や「男性用洗顔料」を作るだけでは、差別化が難しい場合があります。

また、美容市場では性別による境界が薄くなりつつあり、男性専用品だけでなく、性別を限定しない商品や家族・パートナーと共有できる商品にも開発余地があります。※2 ※3

そのため、これから男性化粧品を企画するなら、「男性向け」だけで終わらせず、年代・悩み・美容習慣・使用シーンまでターゲットを細分化することが重要です。

本記事では、メンズコスメ市場のトレンドから、ジェンダーレスコスメ、新規ブランドが検討したいニッチ市場、OEMで商品を企画するときのポイントまで解説します。

1. メンズコスメ市場の現在とトレンド

メンズコスメというと、以前はシェービング剤や洗顔料、整髪料などが中心でした。

現在では、

・化粧水

・乳液

・美容液

・クリーム

・オールインワン

・日焼け止め

・BBクリーム

・コンシーラー

・アイブロウ

・リップケア

など、顔に使用する商品の選択肢も増えています。

ただし、メンズコスメ市場全体を「すべて伸びている市場」と捉えるのは適切ではありません。

富士経済によると、2025年のメンズ整肌料市場は326億円が見込まれ、2024年比4.5%増とされています。特に、手軽に使用できるオールインワンタイプや、高機能化した商品の需要が市場を支えています。※4

つまり、今のメンズコスメ市場では、単に男性向けの商品を作るのではなく、需要が伸びているカテゴリーや具体的な悩みを見つけることが重要です。

40〜60代にもスキンケア習慣が広がっている

メンズ美容というと、Z世代や20代など若い男性をイメージするかもしれません。

しかし、狙うべき層は若年層だけではありません。

TPCマーケティングリサーチが2025年に行った調査の事前調査では、自分の意思でスキンケア化粧品を選び、購入・使用している男性は、40代で4割強、50代でも4割弱でした。※5

さらに同社の市場分析では、人口構成を加味すると、自分でスキンケアを購入・使用するユーザー数は若年層より40〜60代の方が多く、購入金額を含めた市場規模でも40〜50代の存在感が大きいと分析されています。※1

「メンズコスメ=若者向け」と考えず、ミドル世代まで視野を広げることで、新しい商品企画が生まれます。

2. 男性の化粧品が「トレンド」から「習慣」へ

近年のメンズコスメ市場で注目したいのが、化粧品を使う目的の変化です。

TPCマーケティングリサーチでは、従来の男性化粧品は「身だしなみ」、コロナ禍では「自己表現」としての使用が広がり、現在は「日常的な習慣」として使われる段階へ移っていると分析しています。※1

一時的な流行として買うのではなく、

「毎朝化粧水を使う」

「洗顔後に保湿する」

「出勤前に肌を整える」

といった日常のルーティンへ入り始めているということです。

この変化は、化粧品ブランドにとっても重要です。

「美容好き」だけがターゲットではない

男性の美容ニーズは一つではありません。

TPCマーケティングリサーチでは、男性の美容意識を、

・積極的美容タイプ

・モテ美容タイプ

・若みせ美容タイプ

・エントリー美容タイプ

・身だしなみ美容タイプ

など、複数のクラスターに分けて分析しています。※6

つまり、

「美容が趣味の男性」

だけではなく、

「最低限きれいにしておきたい」

「仕事で清潔感を出したい」

「老けて見えるのが気になってきた」

「何を使えばいいかわからない」

といった層にも商品開発の余地があります。

男性化粧品を企画するときは、美容感度だけではなく「なぜその人が化粧品を使うのか」まで考えることがポイントです。

3. 今「男性専用」だけに絞らない方がよい理由

メンズコスメを企画すると、

「男性専用の商品にする」

「パッケージを黒くする」

「FOR MENと表示する」

と考えがちです。

しかし、これからの商品開発では別の選択肢もあります。

ミンテルは、美容市場では性別の垣根が薄れつつあり、日本でも男性向けスキンケアやメイク商品への関心が高まっていると分析しています。※2

男性も「男性用」だけを選ぶわけではない

スキンケアを選ぶ際、

「男性用だから買う」

という人だけではありません。

使用感、成分、香り、ブランドイメージ、価格などを見て、ユニセックス商品を選ぶ人も考えられます。

そのため、

「30代男性専用美容液」

と限定するのではなく、

「べたつきを抑えながら保湿したい人向け」

と悩みを軸にすれば、男性をメインターゲットにしつつ、性別を問わず販売することもできます。

日本では「ジェンダーレス」と書かない方法もある

ここで注意したいのが、商品そのものをジェンダーレスにすることと、「ジェンダーレスコスメ」と大きく宣伝することは別だという点です。

ミンテルが2023年に行った調査では、日本では「ジェンダーレスコスメ」という言葉自体を聞いたことがない人が56%でした。同社は、日本ではあえて「ジェンダーレス」という言葉を前面に出さず、誰でも自然に使える商品として設計する方法も考えられるとしています。※3

これは新規ブランドにとって重要なヒントです。

「ジェンダーレス」を売るのではなく、“結果として男女どちらも使いやすい商品”を作るという考え方があります。

4. メンズコスメ市場で狙いたい5つのニッチ

後発ブランドが大手メーカーと同じ商品を作ると、知名度や広告費で競争になりやすくなります。

そこで、新規参入では市場をさらに細分化して考えます。

① 40〜50代男性向けの簡単エイジングケア

注目したいのがミドル世代です。

TPCマーケティングリサーチでは、中高年男性の化粧品使用が日常的な習慣へ変化しており、中高年をターゲットにしたブランドの成長もみられるとしています。※1

たとえば、

・乾燥が気になる

・肌のハリ不足が気になり始めた

・ひげそり後に乾燥する

・若い頃と同じケアでは物足りなくなった

・何種類もの化粧品を使うのは面倒

といった人に向けた商品です。

TPCの調査では、中高年層には「自分に必要なアイテムや使い方がわからない」という悩みもみられています。※5

そこで、

「40代から始める、洗顔後1本のケア」

のように、エイジングケアと簡単さを組み合わせる方法があります。

オールインワン美容液やオールインワンジェルは、こうしたコンセプトと相性がよい商品です。

② Z世代向け「バレにくい」BBクリーム

若い男性向けでは、スキンケアだけでなくベースメイクも企画の候補になります。

ただし、

「ファンデーションを塗りたい」

という人だけを想定する必要はありません。

・青ひげを自然に目立ちにくくしたい

・ニキビ跡や色ムラをカバーしたい

・テカリを抑えたい

・毛穴を自然にぼかしたい

・肌をきれいに見せたいが厚塗りにはしたくない

といったニーズから商品を考えます。

商品企画としては、

「メイクするためのBB」ではなく「素肌を自然に整えて見せるBB」

という切り口です。

男性が初めて使用することも想定し、色選びを簡単にする、手で塗りやすくするなど、使用ハードルを下げることも重要です。

③ 美容初心者向け「これ1本」コスメ

40〜50代だけでなく、若年層にも「何を使えばいいかわからない」という層はいます。

そこで、

洗顔

↓

1本塗る

だけで完結する商品を企画します。

たとえば、

・オールインワンジェル

・オールインワン美容液

・保湿+UVケアを考えた朝用アイテム

などです。

成分を増やすだけでなく、“迷わず使えること”そのものを商品価値にする考え方です。

④ 敏感に感じる肌を意識した男性向けスキンケア

TPCマーケティングリサーチの2025年調査では、自身の肌を敏感だと感じている男性が52.3%でした。調査対象や定義には注意が必要ですが、同社は男性化粧品の商品開発において、肌を敏感に感じるかどうかを一つの軸にできると分析しています。※5

たとえば、

・ひげそり後の乾燥が気になる人

・刺激感の少ない使用感を好む人

・香りの強い商品を避けたい人

などを想定した商品企画が考えられます。

「男性=皮脂対策」という固定観念だけで考えないことがポイントです。

⑤ 家族・パートナーで使えるシェアコスメ

ジェンダーレスコスメの一つの方向性が、家族やパートナーで共有する「シェア美容」です。

ミンテルは、日本市場では家族全員で使える商品にジェンダーレス製品開発の余地があるとしています。※3

たとえば、

・男女ともに使いやすい保湿化粧水

・香りを抑えたボディケア

・大容量のスキンケア

・家族で使えるフェイス&ボディクリーム

などです。

「男性用」「女性用」をそれぞれ買うのではなく、

“洗面台に1本置いて、みんなで使う”

という使用シーンから商品を考えます。

5. 男性化粧品の企画で重視したいテクスチャー

男性向け化粧品では、成分だけでなく使用感も重要です。

特に、美容習慣がまだ定着していないターゲットでは、1回使ったときの不快感が継続使用を妨げる可能性があります。

① べたつきにくい

男性向けの商品では、

・塗った後にさらっとする

・髪が顔に付きにくい

・手に残りにくい

・朝でも使いやすい

といったテクスチャーを検討できます。

ただし、単に軽くすればよいわけではありません。

保湿感を確保しながら、表面のべたつきを抑えるなど、ターゲットが求める使用感とのバランスを取ります。

② 使う工程を増やしすぎない

美容初心者に、

化粧水

↓

美容液

↓

乳液

↓

クリーム

という4ステップを最初から求めると、継続しにくい場合があります。

まずは1〜2アイテムで完結する設計にし、ブランドへの関心が高まった後に美容液などを追加する方法もあります。

③ 香りも男性向けに寄せすぎない

「男性用だから強いウッディ系」という決め方も避けたいところです。

無香料や、ほのかなシトラス、ハーバルなど、幅広い人が使いやすい設計も候補になります。

特にジェンダーレスコスメをOEMで作る場合は、香りも性別ではなく使用シーンから考えることがポイントです。

6. メンズコスメのパッケージはどう作る?

男性向け化粧品では、黒、ネイビー、シルバーなどが定番として使われてきました。

しかし、新規ブランドまで同じデザインにすると、店頭やECで似た印象になりやすくなります。

「男性らしい色」に限定しない

たとえば、

・オフホワイト

・グレージュ

・チャコールグレー

・深いグリーン

・透明感のある容器

などを使えば、男性にも女性にも手に取りやすいデザインを作れます。

ミドル男性向けなら上質感、Z世代向けならファッション性など、ターゲットごとに世界観を変えることも重要です。

初心者には「何に使う商品か」を伝える

美容初心者にとって、

「SERUM」

「ESSENCE」

だけでは、いつ使用する商品なのかわかりにくい場合があります。

ECサイトや外箱などで、

「洗顔後これ1本」

「朝晩2プッシュ」

「肌を自然に整える」

など、使い方が理解しやすい設計を検討します。

おしゃれにするだけでなく、初めて化粧品を使う男性でも迷わないことがパッケージ設計のポイントです。

7. ジェンダーレスコスメをOEMで作るポイント

ジェンダーレスコスメのOEMでは、単純に男性と女性の中間のデザインを作ればよいわけではありません。

まず、

「誰に使ってほしいのか」

「どんな場面で使うのか」

を決めます。

たとえば、

「夫婦で一緒に使えるスキンケア」

なら、

・性別を問わず使いやすいテクスチャー

・強すぎない香り

・洗面台になじむデザイン

・2人で使っても続けやすい容量

などの商品仕様が考えられます。

一方、

「20代男性をメインターゲットにするが、女性でも使えるBBクリーム」

であれば、性別よりも自然な仕上がりや色展開を重視します。

ジェンダーレスとはターゲットを決めないことではありません。メインターゲットを明確にしながら、性別による不要な制限を設けない商品設計がポイントです。

8. 男性化粧品をOEMで企画する流れ

男性化粧品の企画では、最初に「化粧水を作る」とアイテムを決める方法だけではありません。

ターゲットの悩みから逆算すると、より差別化しやすくなります。

① 誰に売るかを決める

たとえば、

「男性向けスキンケア」

ではなく、

「45歳前後で、スキンケアはほぼ初心者。最近乾燥やハリ不足が気になるが、複数の化粧品を使うのは面倒」

まで具体化します。

② どの悩みを解決する商品かを決める

次に、

・乾燥

・べたつき

・時短

・自然な肌補整

・年齢に応じたケア

など、中心となるニーズを決めます。

③ 商品の形を決める

ターゲットに合わせて、

・ローション

・美容液

・ジェル

・オールインワン

・BBクリーム

・スティック

などを選びます。

④ テクスチャー・香りを決める

商品カテゴリーが同じでも、使用感によって印象は大きく変わります。

試作段階ではターゲットに近い男性にも使用してもらい、

「べたつかないか」

「香りが強すぎないか」

「使い方が難しくないか」

などを確認すると、商品改善につなげやすくなります。

⑤ 容器とパッケージを決める

ターゲットの生活を想定して選びます。

朝の時短商品ならポンプ式、外出先で使用するならコンパクトな容器など、デザインと使いやすさの両方を考えます。

9. Beauty Creatorsならニッチ市場から企画できる

これからメンズコスメ市場へ参入するときに、

「男性向け美容液を作りたい」

だけでは、競合商品との差が出にくいことがあります。

重要なのは、

「誰に、どんな理由で選んでもらうのか」

まで考えて商品を企画することです。

Beauty Creatorsでは、韓国・中国をはじめとする世界中の工場の選択肢から、ブランドコンセプトに合った化粧品開発をサポートしています。

市場の切り口から商品を考えられる

たとえば、

「ミドル男性市場を狙いたい」

という段階から、

40〜50代男性

×

エイジングケア

×

オールインワン

×

べたつきにくい使用感

と商品コンセプトを具体化できます。

また、

Z世代

×

肌を自然に整える

×

BBクリーム

×

メイク感を出しにくい仕上がり

など、ターゲットとニーズを掛け合わせた企画も考えられます。

メンズ・ジェンダーレスの両方から検討できる

企画段階では、「男性専用品にするか、ジェンダーレス商品にするか」が決まっていなくても問題ありません。

ターゲット、販路、価格帯、ブランドの将来的な展開まで考えながら、

・男性専用ブランド

・男女共用ブランド

・シェアコスメ

・特定の悩みに特化したブランド

などを比較できます。

国内外の工場から適した商品を探せる

スキンケア、BBクリーム、コンシーラー、アイブロウなど、作る商品によって得意な工場は異なります。

Beauty Creatorsでは、国内外の工場から、商品カテゴリー、予算、MOQなどの条件に合わせて開発方法を検討できます。

「メンズコスメ市場へ参入したいけれど、何を作ればよいかわからない」という段階から、ニッチ市場の選定と商品企画を相談できます。

10. まとめ

メンズコスメ市場は、この10年間で拡大し、男性にとって化粧品は一時的なトレンドから日常的な習慣へと変化しつつあります。※1

一方で、これから参入するブランドが「男性専用の商品」を作るだけでは、既存商品との差別化が難しい場合があります。

新規ブランドでは、

・40〜50代男性向けの簡単エイジングケア

・Z世代向けの自然なBBクリーム

・美容初心者向けオールインワン

・肌を敏感に感じる男性を意識したスキンケア

・家族やパートナーで使えるシェアコスメ

など、年代・悩み・美容習慣・使用シーンまで細分化して市場を見ることが重要です。

また、男性専用品だけでなく、性別を限定しない商品にも開発余地があります。

ただし、日本では「ジェンダーレス」という言葉そのものを前面に出すのではなく、誰でも自然に使いやすい商品として設計する方法も考えられます。※3

Beauty Creatorsでは、国内外の工場ネットワークを活用し、ターゲット設定から処方、テクスチャー、容器、パッケージまで含めた男性化粧品のOEM開発をサポートしています。

「メンズコスメ市場に参入したいものの、商品アイデアがまだ決まっていない」という場合も、企画段階からご相談ください。

参考文献
※1 TPCマーケティングリサーチ「『2025年 メンズコスメの市場分析調査』調査のポイント」
※2 ミンテルジャパン「世界で急成長する男性美容市場、日本でも同じ兆候が」
※3 ミンテルジャパン「ジェンダーレスコスメで男性が表現したいのは、『男性らしさ』」
※4 富士経済「メンズコスメティックス、ヘアケア・ヘアメイク化粧品の国内市場を調査」
※5 TPCマーケティングリサーチ「『2025年 男性の化粧品の使用実態と商品ニーズ』調査のポイント」
※6 TPCマーケティングリサーチ「2025年 男性の化粧品の使用実態と商品ニーズについて調査結果を発表」