作った化粧品はどこで売る?D2C(EC)から店舗導入までの主要な販路と選び方

1. 化粧品の販路を決める前に考えること

化粧品を開発したものの、「どこで販売すればよいかわからない」「ECサイトを作れば売れるのだろうか」と悩む方も多いのではないでしょうか。

化粧品ビジネスでは、魅力的な商品を作るだけでなく、ターゲットとなる顧客に商品を届けるための販路設計が必要です。

同じ商品であっても、自社EC、ECモール、美容サロン、バラエティショップなど、販売する場所によって必要な予算や販売方法は異なります。

本記事では、化粧品の主な販路とそれぞれの特徴、予算やターゲットに合った選び方、販路を拡大する際に新規ブランドが直面しやすい課題について解説します。

化粧品の販路とは、メーカーやブランドが商品を消費者へ届けるまでの販売経路を指します。

代表的な販路には、自社ECサイト、Amazonや楽天市場などのECモール、美容サロン、クリニック、ドラッグストア、バラエティショップ、百貨店などがあります。

販路を選ぶ際に大切なのは、知名度の高い店舗や利用者の多いECモールを選ぶことだけではありません。

  • 商品コンセプト
  • 販売価格
  • ターゲット
  • 広告予算
  • 必要な在庫数
  • 利益率
  • 販売促進方法

商品コンセプト、販売価格、ターゲット、広告予算に合った販路を選ぶことが重要です。

例えば、カウンセリングを通じて商品の魅力を伝えたい化粧品は、サロンやクリニックと相性がよい場合があります。

一方、SNSで認知を広げやすい商品や、定期購入を促したい商品は、自社ECが選択肢になります。

販路によって必要な在庫数や利益率、販売促進方法も変わるため、商品開発の段階から売り方を考えておくことが大切です。

2. 化粧品の主な販路4選

①自社ECサイト/②モール型EC

化粧品の販路には、それぞれ異なるメリットと課題があります。

ブランドの立ち上げ時から複数の販路へ同時に展開する方法もありますが、予算や運営体制によっては、一つの販路から始めて販売実績を作る方が適している場合もあります。

自社ECサイトは、ブランドが運営するWebサイト上で化粧品を直接販売する方法です。

メーカーが消費者へ直接商品を販売するため、D2Cと呼ばれることもあります。自社ECのメリットは、ブランドの世界観を比較的自由に表現できることです。

商品の特徴や開発ストーリー、使用方法、配合成分などを詳しく紹介できます。また、購入履歴や顧客の反応を分析し、リピート購入や定期購入につなげやすい点も特徴です。

一方、自社ECサイトを開設しただけでは、消費者が自然に集まるとは限りません。

SNS運用、Web広告、検索対策、インフルエンサー施策などを通じて、サイトへの集客を行う必要があります。

自社ECは、販売手数料を抑えやすい一方で、集客を自社で行う必要がある販路です。

モール型ECは、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどのオンラインショッピングモールへ出店する方法です。

すでに多くの利用者がいるため、新しいブランドでも商品を見つけてもらえる可能性があります。価格、口コミ、ランキング、配送スピードなどを重視して購入する顧客と接点を作りやすい点が特徴です。

③美容サロン・クリニック/④バラエティショップ・小売店

一方で、モール型ECは同じカテゴリーの商品と比較されやすく、価格競争になりやすい傾向があります。

出店料や販売手数料、モール内広告費、セールへの参加費用なども考慮しなければなりません。

また、商品ページのデザインや顧客情報の取得に制限があるため、自社ECほど自由にブランドの世界観を表現できない場合があります。

モール型ECは、認知度を広げたいブランドや、検索需要のある商品を販売したい場合に検討しやすい販路です。

  • 施術やカウンセリングと合わせて説明できる
  • 顧客との信頼関係を生かせる
  • 商品を直接手に取って試してもらえる
  • 店舗を訪れた顧客へ認知を広げられる

エステサロン、美容室、ネイルサロン、美容クリニックなどを通じて化粧品を販売する方法では、施術やカウンセリングと合わせて、スタッフから商品の特徴や使用方法を説明してもらえる点がメリットです。

例えば、施術後のホームケア商品や、専門的な説明が必要なスキンケア商品などは、サロンやクリニックと相性がよい場合があります。

顧客とスタッフの間に信頼関係があるため、商品の価値を理解してもらいやすく、リピート購入につながる可能性もあります。

一方、取り扱い店舗を増やすためには、サロンやクリニックへの営業活動が必要です。卸価格、最低発注数、テスター、販促物、スタッフ向けの商品説明資料なども準備します。

説明を受けることで価値が伝わる商品は、対面販売を活用できる販路が適しています。

バラエティショップ、セレクトショップ、ドラッグストア、百貨店などの実店舗では、消費者が商品を直接手に取り、容器のデザインや香り、テクスチャーなどを確認できます。

店舗を訪れた顧客に商品を知ってもらえるため、ブランドの認知拡大にもつながります。

特に、パッケージデザインに特徴がある商品や、店頭で試すことで魅力が伝わる商品は、実店舗と相性がよい場合があります。

ただし、店舗への導入には、バイヤーによる審査や商談が必要です。

販売実績、商品の独自性、想定販売数、供給体制、販促計画などを確認されることがあります。

卸売によって自社ECよりも利益率が低くなる場合があるほか、一定数の在庫を安定して供給できる体制も求められます。

3. 予算・ターゲット別の販路の選び方

化粧品の販路は、「どこで売りたいか」だけでなく、「誰に、どのように買ってほしいか」を基準に選びます。ここでは、予算やターゲットに応じた考え方を紹介します。

①小さな予算でブランドを始めたい場合

初期予算を抑えながらブランドを立ち上げたい場合は、自社ECやSNSを中心に販売を始める方法があります。

小ロットで商品を製造し、SNSや知人への案内、ポップアップイベントなどを活用して、顧客の反応を確認します。

ただし、自社ECには集客が必要です。

サイト制作費だけで予算を使い切るのではなく、商品撮影、広告、サンプル配布、SNS運用などの費用も見込んでおくことが大切です。

  • 小ロットで商品を製造する
  • SNSや知人への案内を活用する
  • ポップアップイベントで反応を確認する
  • 集客・撮影・広告・サンプル配布の費用も見込む

販売実績や購入者の口コミが蓄積した後に、ECモールや実店舗へ販路を拡大する方法も考えられます。

②SNSを利用する若年層へ販売したい場合

SNSを利用する20代から30代を中心に販売したい場合は、自社ECとモール型ECを組み合わせる方法があります。

Instagram、TikTok、YouTubeなどで商品を知ってもらい、プロフィールや投稿から購入ページへ誘導します。SNS上では、パッケージのデザイン、使用感、開発背景など、画像や動画で伝わりやすい要素が重要です。

  • Instagram
  • TikTok
  • YouTube
  • パッケージのデザイン
  • 使用感
  • 開発背景

広告やPRを行う際は、事業者から依頼された投稿であることが消費者に分かる表示が必要です。消費者庁は、事業者の広告であることを判別しにくい表示を景品表示法の規制対象としています。

③専門性やカウンセリングを重視する場合/④ブランドの認知を広げたい場合

肌悩みに合わせた商品や、使用方法の説明が必要な商品は、美容サロンやクリニックでの販売が候補になります。

スタッフが商品の特徴を理解し、顧客へ説明できるように、商品資料や研修の準備も必要です。

  • サロン専売品の価格差や流通ルールを整理する
  • 販売マニュアルやよくある質問を用意する
  • 導入後の什器・POP・テスター・告知を準備する

サロン専売品として展開する場合は、一般的なEC販売との価格差や流通ルールも事前に整理します。

どの店舗でも同じ説明を受けられるように、販売マニュアルやよくある質問を用意しておくことも有効です。多くの消費者に商品を知ってもらいたい場合は、ECモールやバラエティショップへの展開が選択肢になります。

ただし、大手小売店へ導入されたからといって、継続して売れるとは限りません。

店頭で目立つための什器やPOP、テスター、キャンペーン、SNS告知など、導入後の販売促進も必要です。

最初から全国の店舗を目指すのではなく、ポップアップや一部店舗で販売し、売上や顧客の反応を確認する方法もあります。

4. 化粧品ブランドが販路開拓でぶつかる壁

新規ブランドが実店舗や法人向けの販路を開拓する場合、商品を完成させるだけでは商談へ進めないことがあります。

特に、バイヤーへの営業と取引口座の開設は、新規ブランドがつまずきやすいポイントです。

  • ①バイヤーへ連絡する方法がわからない/②新規取引口座を開設できない  

小売店に商品を置いてもらうには、商品の仕入れを担当するバイヤーへ提案する必要があります。

しかし、バイヤーの連絡先が一般公開されていない場合もあり、どの部署へ問い合わせればよいかわからないことがあります。

商談の機会を得られた場合も、商品のコンセプト、想定する顧客層、上代と卸価格、最低発注数、販売実績、競合商品との違い、販促計画、生産・供給体制、返品や不良品への対応などの情報を準備します。

バイヤーは、商品の魅力に加えて、店舗で販売できる見込みや、継続して供給できる体制も確認します。商談では「よい商品であること」だけでなく、「店舗でどのように売れるか」を説明することが大切です。

小売店や卸会社との取引では、新規取引口座の開設が必要になることがあります。企業の規模、販売実績、財務状況、製造物責任保険への加入、品質管理体制などが確認される場合があります。

設立直後の会社や販売実績のないブランドは、口座開設の審査に通りにくいこともあります。

また、店舗と直接取引するのではなく、指定された卸会社や商社を通すよう求められる場合もあります。

その際は、卸会社との契約条件や手数料も含めて、利益が残る価格設計になっているかを確認する必要があります。

  • ③卸価格を設定すると利益が残らない/④導入後に商品が売れない

店舗販売では、ブランドが設定する小売価格である上代と、店舗へ販売する卸価格が異なります。

自社ECで利益が出る価格に設定していても、卸販売に切り替えると利益が少なくなる場合があります。

さらに、物流費、倉庫費、テスター、販促物、返品、セールへの協力などの費用が発生することもあります。

商品開発時には、製造原価だけでなく、卸販売を想定した利益率を計算しておくことが重要です。

店舗への導入は、販路開拓のゴールではありません。

店頭に置かれていても、商品が顧客に知られなければ販売につながりにくくなります。

ブランド側もSNSや広告で取り扱い店舗を案内したり、店舗スタッフへ商品説明を行ったりするなど、販売を支援する必要があります。

売上が伸びない場合は、価格、パッケージ、売り場、説明方法、ターゲットなどを見直します。

5. 化粧品の販路を拡大するポイント/Beauty Creatorsの販路紹介サービス/まとめ

販路拡大のポイントとBeauty Creatorsの販路紹介サービス

化粧品の販路を拡大するには、販路ごとに商品や見せ方を変えるのではなく、ブランドの軸を保ちながら販売方法を調整することが大切です。

まず、商品を購入する人の年齢、悩み、生活スタイル、購入場所など、商品のターゲットを具体的に考えます。

「女性向けの化粧品」のように対象が広すぎると、適した販路や広告方法を決めにくくなります。

例えば、「忙しくて店舗へ行く時間が少ない30代の女性」と「サロンで専門家に相談しながら商品を選びたい50代の女性」では、適した販路が異なります。

次に、販路別の利益を計算します。

自社EC、ECモール、卸販売では、発生する費用が異なります。

自社ECでは広告費や配送費、モールでは販売手数料やモール内広告費、店舗販売では卸価格や販促費を考慮します。

売上だけで判断せず、各販路でどの程度の利益が残るのかを試算することが重要です。

また、一つの販路だけに依存すると、広告費の高騰や取引条件の変更によって売上が影響を受ける可能性があります。

ブランドの成長に合わせて、ECと実店舗、サロンと自社ECなど、複数の販路を組み合わせる方法があります。経済産業省の調査では、日本のBtoC-EC市場は拡大傾向にあり、オンライン販売は主要な購買経路の一つになっています。

一方、化粧品は香りやテクスチャーを試したいという需要もあるため、商品によっては実店舗との組み合わせが有効です。

さらに、化粧品の広告には、自社ECの商品ページ、ECモール、SNS投稿、店頭POP、販売員が使用する資料なども含まれます。

販売する場所が変わっても、化粧品で表現できる効能効果の範囲は変わりません。

複数の販路で販売する際は、商品説明や広告表現にばらつきが生じないように管理する必要があります。

Beauty Creatorでは、韓国や中国をはじめとする国内外の工場を活用した化粧品OEMに加え、完成した商品の販路についても相談していただけます。

商品を作る前の企画段階から、想定する顧客、価格帯、販売場所を整理し、売り方から逆算した商品開発をサポートします。

Beauty Creatorsが紹介する販路には、次のような選択肢があります。

  • 商品コンセプト
  • デパート
  • ドラッグストア
  • セレクトショップ
  • エステサロン
  • クリニック
  • オンライン販売
  • ブランドに合った販路設計

販路を検討する際は、商品を多くの店舗へ置くことだけを目的にするのではなく、ブランドのターゲットと販売場所が合っているかを確認します。

例えば、専門的な説明が必要な商品であればサロンやクリニック、認知拡大を目指す商品であればオンライン販売や小売店など、商品によって適した販路は異なります。

商品の製造だけでなく、完成後の売り先やマーケティングまで一緒に考える伴走型のサポートを行っています。

「化粧品を作りたいが販売方法が決まっていない」「店舗へ営業する方法がわからない」という場合も、商品企画の段階から相談していただけます。

化粧品の主な販路には、自社EC、モール型EC、美容サロン・クリニック、バラエティショップなどがあります。

それぞれに異なるメリットと課題があるため、ブランドの予算、ターゲット、販売価格、運営体制に合わせて選ぶことが大切です。

自社ECはブランドの世界観を伝えやすい一方で、自社による集客が必要です。

モール型ECは多くの利用者と接点を作りやすい一方、競合商品との比較や価格競争が起こりやすくなります。

サロンやクリニックは説明が必要な商品と相性がよく、バラエティショップなどの実店舗は商品を直接試してもらえる点が特徴です。

また、新規ブランドが実店舗へ販路を広げる際は、バイヤーへの営業、取引口座の開設、卸価格の設定などが課題になることがあります。

販路は、商品が完成してから考えるのではなく、開発初期から検討しておくことが重要です。

Beauty Creatorsでは、化粧品の企画・製造だけでなく、ブランドに合った販路の紹介や販売戦略についてもサポートしています。

商品を作った後の売り先まで見据えた化粧品開発を検討している方は、企画段階からご相談ください。

参考資料:経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」https://www.meti.go.jp/press/2025/08/20250826005/20250826005.html、消費者庁「景品表示法」https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/、日本化粧品工業会「化粧品等の適正広告ガイドライン」https://www.jcia.org/user/business/advertising

1. 化粧品の販路を決める前に考えること

化粧品を開発したものの、「どこで販売すればよいかわからない」「ECサイトを作れば売れるのだろうか」と悩む方も多いのではないでしょうか。

化粧品ビジネスでは、魅力的な商品を作るだけでなく、ターゲットとなる顧客に商品を届けるための販路設計が必要です。

同じ商品であっても、自社EC、ECモール、美容サロン、バラエティショップなど、販売する場所によって必要な予算や販売方法は異なります。

本記事では、化粧品の主な販路とそれぞれの特徴、予算やターゲットに合った選び方、販路を拡大する際に新規ブランドが直面しやすい課題について解説します。

化粧品の販路とは、メーカーやブランドが商品を消費者へ届けるまでの販売経路を指します。

代表的な販路には、自社ECサイト、Amazonや楽天市場などのECモール、美容サロン、クリニック、ドラッグストア、バラエティショップ、百貨店などがあります。

販路を選ぶ際に大切なのは、知名度の高い店舗や利用者の多いECモールを選ぶことだけではありません。

  • 商品コンセプト
  • 販売価格
  • ターゲット
  • 広告予算
  • 必要な在庫数
  • 利益率
  • 販売促進方法

商品コンセプト、販売価格、ターゲット、広告予算に合った販路を選ぶことが重要です。

例えば、カウンセリングを通じて商品の魅力を伝えたい化粧品は、サロンやクリニックと相性がよい場合があります。

一方、SNSで認知を広げやすい商品や、定期購入を促したい商品は、自社ECが選択肢になります。

販路によって必要な在庫数や利益率、販売促進方法も変わるため、商品開発の段階から売り方を考えておくことが大切です。

2. 化粧品の主な販路4選

①自社ECサイト/②モール型EC

化粧品の販路には、それぞれ異なるメリットと課題があります。

ブランドの立ち上げ時から複数の販路へ同時に展開する方法もありますが、予算や運営体制によっては、一つの販路から始めて販売実績を作る方が適している場合もあります。

自社ECサイトは、ブランドが運営するWebサイト上で化粧品を直接販売する方法です。

メーカーが消費者へ直接商品を販売するため、D2Cと呼ばれることもあります。自社ECのメリットは、ブランドの世界観を比較的自由に表現できることです。商品の特徴や開発ストーリー、使用方法、配合成分などを詳しく紹介できます。また、購入履歴や顧客の反応を分析し、リピート購入や定期購入につなげやすい点も特徴です。

一方、自社ECサイトを開設しただけでは、消費者が自然に集まるとは限りません。

SNS運用、Web広告、検索対策、インフルエンサー施策などを通じて、サイトへの集客を行う必要があります。自社ECは、販売手数料を抑えやすい一方で、集客を自社で行う必要がある販路です。

モール型ECは、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどのオンラインショッピングモールへ出店する方法です。

すでに多くの利用者がいるため、新しいブランドでも商品を見つけてもらえる可能性があります。

価格、口コミ、ランキング、配送スピードなどを重視して購入する顧客と接点を作りやすい点が特徴です。

③美容サロン・クリニック/④バラエティショップ・小売店

一方で、モール型ECは同じカテゴリーの商品と比較されやすく、価格競争になりやすい傾向があります。

出店料や販売手数料、モール内広告費、セールへの参加費用なども考慮しなければなりません。

また、商品ページのデザインや顧客情報の取得に制限があるため、自社ECほど自由にブランドの世界観を表現できない場合があります。

モール型ECは、認知度を広げたいブランドや、検索需要のある商品を販売したい場合に検討しやすい販路です。

  • 施術やカウンセリングと合わせて説明できる
  • 顧客との信頼関係を生かせる
  • 商品を直接手に取って試してもらえる
  • 店舗を訪れた顧客へ認知を広げられる

エステサロン、美容室、ネイルサロン、美容クリニックなどを通じて化粧品を販売する方法では、施術やカウンセリングと合わせて、スタッフから商品の特徴や使用方法を説明してもらえる点がメリットです。

例えば、施術後のホームケア商品や、専門的な説明が必要なスキンケア商品などは、サロンやクリニックと相性がよい場合があります。

顧客とスタッフの間に信頼関係があるため、商品の価値を理解してもらいやすく、リピート購入につながる可能性もあります。一方、取り扱い店舗を増やすためには、サロンやクリニックへの営業活動が必要です。

卸価格、最低発注数、テスター、販促物、スタッフ向けの商品説明資料なども準備します。説明を受けることで価値が伝わる商品は、対面販売を活用できる販路が適しています。

バラエティショップ、セレクトショップ、ドラッグストア、百貨店などの実店舗では、消費者が商品を直接手に取り、容器のデザインや香り、テクスチャーなどを確認できます。

店舗を訪れた顧客に商品を知ってもらえるため、ブランドの認知拡大にもつながります。

特に、パッケージデザインに特徴がある商品や、店頭で試すことで魅力が伝わる商品は、実店舗と相性がよい場合があります。ただし、店舗への導入には、バイヤーによる審査や商談が必要です。

販売実績、商品の独自性、想定販売数、供給体制、販促計画などを確認されることがあります。卸売によって自社ECよりも利益率が低くなる場合があるほか、一定数の在庫を安定して供給できる体制も求められます。

3. 予算・ターゲット別の販路の選び方

化粧品の販路は、「どこで売りたいか」だけでなく、「誰に、どのように買ってほしいか」を基準に選びます。ここでは、予算やターゲットに応じた考え方を紹介します。

①小さな予算でブランドを始めたい場合

初期予算を抑えながらブランドを立ち上げたい場合は、自社ECやSNSを中心に販売を始める方法があります。

小ロットで商品を製造し、SNSや知人への案内、ポップアップイベントなどを活用して、顧客の反応を確認します。ただし、自社ECには集客が必要です。

サイト制作費だけで予算を使い切るのではなく、商品撮影、広告、サンプル配布、SNS運用などの費用も見込んでおくことが大切です。

  • 小ロットで商品を製造する
  • SNSや知人への案内を活用する
  • ポップアップイベントで反応を確認する
  • 集客・撮影・広告・サンプル配布の費用も見込む

販売実績や購入者の口コミが蓄積した後に、ECモールや実店舗へ販路を拡大する方法も考えられます。

②SNSを利用する若年層へ販売したい場合

SNSを利用する20代から30代を中心に販売したい場合は、自社ECとモール型ECを組み合わせる方法があります。

Instagram、TikTok、YouTubeなどで商品を知ってもらい、プロフィールや投稿から購入ページへ誘導します。

SNS上では、パッケージのデザイン、使用感、開発背景など、画像や動画で伝わりやすい要素が重要です。

  • Instagram
  • TikTok
  • YouTube
  • パッケージのデザイン
  • 使用感
  • 開発背景

広告やPRを行う際は、事業者から依頼された投稿であることが消費者に分かる表示が必要です。

消費者庁は、事業者の広告であることを判別しにくい表示を景品表示法の規制対象としています。

③専門性やカウンセリングを重視する場合/④ブランドの認知を広げたい場合

肌悩みに合わせた商品や、使用方法の説明が必要な商品は、美容サロンやクリニックでの販売が候補になります。

スタッフが商品の特徴を理解し、顧客へ説明できるように、商品資料や研修の準備も必要です。

  • サロン専売品の価格差や流通ルールを整理する
  • 販売マニュアルやよくある質問を用意する
  • 導入後の什器・POP・テスター・告知を準備する

サロン専売品として展開する場合は、一般的なEC販売との価格差や流通ルールも事前に整理します。

どの店舗でも同じ説明を受けられるように、販売マニュアルやよくある質問を用意しておくことも有効です。

多くの消費者に商品を知ってもらいたい場合は、ECモールやバラエティショップへの展開が選択肢になります。ただし、大手小売店へ導入されたからといって、継続して売れるとは限りません。

店頭で目立つための什器やPOP、テスター、キャンペーン、SNS告知など、導入後の販売促進も必要です。

最初から全国の店舗を目指すのではなく、ポップアップや一部店舗で販売し、売上や顧客の反応を確認する方法もあります。

4. 化粧品ブランドが販路開拓でぶつかる壁

新規ブランドが実店舗や法人向けの販路を開拓する場合、商品を完成させるだけでは商談へ進めないことがあります。

特に、バイヤーへの営業と取引口座の開設は、新規ブランドがつまずきやすいポイントです。

  • ①バイヤーへ連絡する方法がわからない/②新規取引口座を開設できない

小売店に商品を置いてもらうには、商品の仕入れを担当するバイヤーへ提案する必要があります。

しかし、バイヤーの連絡先が一般公開されていない場合もあり、どの部署へ問い合わせればよいかわからないことがあります。商談の機会を得られた場合も、商品のコンセプト、想定する顧客層、上代と卸価格、最低発注数、販売実績、競合商品との違い、販促計画、生産・供給体制、返品や不良品への対応などの情報を準備します。

バイヤーは、商品の魅力に加えて、店舗で販売できる見込みや、継続して供給できる体制も確認します。商談では「よい商品であること」だけでなく、「店舗でどのように売れるか」を説明することが大切です。

小売店や卸会社との取引では、新規取引口座の開設が必要になることがあります。企業の規模、販売実績、財務状況、製造物責任保険への加入、品質管理体制などが確認される場合があります。

設立直後の会社や販売実績のないブランドは、口座開設の審査に通りにくいこともあります。また、店舗と直接取引するのではなく、指定された卸会社や商社を通すよう求められる場合もあります。

その際は、卸会社との契約条件や手数料も含めて、利益が残る価格設計になっているかを確認する必要があります。

  • ③卸価格を設定すると利益が残らない/④導入後に商品が売れない

店舗販売では、ブランドが設定する小売価格である上代と、店舗へ販売する卸価格が異なります。

自社ECで利益が出る価格に設定していても、卸販売に切り替えると利益が少なくなる場合があります。

さらに、物流費、倉庫費、テスター、販促物、返品、セールへの協力などの費用が発生することもあります。

商品開発時には、製造原価だけでなく、卸販売を想定した利益率を計算しておくことが重要です。

店舗への導入は、販路開拓のゴールではありません。店頭に置かれていても、商品が顧客に知られなければ販売につながりにくくなります。

ブランド側もSNSや広告で取り扱い店舗を案内したり、店舗スタッフへ商品説明を行ったりするなど、販売を支援する必要があります。売上が伸びない場合は、価格、パッケージ、売り場、説明方法、ターゲットなどを見直します。

5. 化粧品の販路を拡大するポイント/Beauty Creatorsの販路紹介サービス/まとめ

販路拡大のポイントとBeauty Creatorsの販路紹介サービス

化粧品の販路を拡大するには、販路ごとに商品や見せ方を変えるのではなく、ブランドの軸を保ちながら販売方法を調整することが大切です。

まず、商品を購入する人の年齢、悩み、生活スタイル、購入場所など、商品のターゲットを具体的に考えます。「女性向けの化粧品」のように対象が広すぎると、適した販路や広告方法を決めにくくなります。

例えば、「忙しくて店舗へ行く時間が少ない30代の女性」と「サロンで専門家に相談しながら商品を選びたい50代の女性」では、適した販路が異なります。

次に、販路別の利益を計算します。自社EC、ECモール、卸販売では、発生する費用が異なります。

自社ECでは広告費や配送費、モールでは販売手数料やモール内広告費、店舗販売では卸価格や販促費を考慮します。売上だけで判断せず、各販路でどの程度の利益が残るのかを試算することが重要です。

また、一つの販路だけに依存すると、広告費の高騰や取引条件の変更によって売上が影響を受ける可能性があります。ブランドの成長に合わせて、ECと実店舗、サロンと自社ECなど、複数の販路を組み合わせる方法があります。

経済産業省の調査では、日本のBtoC-EC市場は拡大傾向にあり、オンライン販売は主要な購買経路の一つになっています。

一方、化粧品は香りやテクスチャーを試したいという需要もあるため、商品によっては実店舗との組み合わせが有効です。

さらに、化粧品の広告には、自社ECの商品ページ、ECモール、SNS投稿、店頭POP、販売員が使用する資料なども含まれます。

販売する場所が変わっても、化粧品で表現できる効能効果の範囲は変わりません。

複数の販路で販売する際は、商品説明や広告表現にばらつきが生じないように管理する必要があります。

Beauty Creatorでは、韓国や中国をはじめとする国内外の工場を活用した化粧品OEMに加え、完成した商品の販路についても相談していただけます。

商品を作る前の企画段階から、想定する顧客、価格帯、販売場所を整理し、売り方から逆算した商品開発をサポートします。Beauty Creatorsが紹介する販路には、次のような選択肢があります。

  • 商品コンセプト
  • デパート
  • ドラッグストア
  • セレクトショップ
  • エステサロン
  • クリニック
  • オンライン販売
  • ブランドに合った販路設計

販路を検討する際は、商品を多くの店舗へ置くことだけを目的にするのではなく、ブランドのターゲットと販売場所が合っているかを確認します。

例えば、専門的な説明が必要な商品であればサロンやクリニック、認知拡大を目指す商品であればオンライン販売や小売店など、商品によって適した販路は異なります。

商品の製造だけでなく、完成後の売り先やマーケティングまで一緒に考える伴走型のサポートを行っています。

「化粧品を作りたいが販売方法が決まっていない」「店舗へ営業する方法がわからない」という場合も、商品企画の段階から相談していただけます。

化粧品の主な販路には、自社EC、モール型EC、美容サロン・クリニック、バラエティショップなどがあります。

それぞれに異なるメリットと課題があるため、ブランドの予算、ターゲット、販売価格、運営体制に合わせて選ぶことが大切です。

自社ECはブランドの世界観を伝えやすい一方で、自社による集客が必要です。

モール型ECは多くの利用者と接点を作りやすい一方、競合商品との比較や価格競争が起こりやすくなります。

サロンやクリニックは説明が必要な商品と相性がよく、バラエティショップなどの実店舗は商品を直接試してもらえる点が特徴です。

また、新規ブランドが実店舗へ販路を広げる際は、バイヤーへの営業、取引口座の開設、卸価格の設定などが課題になることがあります。

販路は、商品が完成してから考えるのではなく、開発初期から検討しておくことが重要です。

Beauty Creatorsでは、化粧品の企画・製造だけでなく、ブランドに合った販路の紹介や販売戦略についてもサポートしています。

商品を作った後の売り先まで見据えた化粧品開発を検討している方は、企画段階からご相談ください。

参考資料:経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」https://www.meti.go.jp/press/2025/08/20250826005/20250826005.html、消費者庁「景品表示法」https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/、日本化粧品工業会「化粧品等の適正広告ガイドライン」https://www.jcia.org/user/business/advertising